2024/05/26
169 :おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/:2016/07/29(金) 00:09:15.52 ID:od5v0cct.net真っ赤なポルシェ…
170 :おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/:2016/07/29(金) 02:46:50.62 ID:RydWaNcm.net何言ってるのかと思ったらプレイバックね
フラッシュバックって言いたかったんだろうね
171 :おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/:2016/07/29(金) 09:01:31.76 ID:Otb7W4zT.net[1/2]ちょっと待って
172 :おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/:2016/07/29(金) 11:33:04.72 ID:v1wzLTc2.net[1/3]修羅場になりそこねた話
工場建設時、地元の集落から反対運動と云う名の金を寄こせ活動が有った。
パチンコ廃業の跡地、関西地方の川沿いの集落、競売物件と三拍子そろた
土地に建設するのだから当然といえば当然の話。
長老役の一家にちょっと色々いい目を見て貰って、集落全体を抑えて貰うよう
画策したのだが、二世帯だけは自力でなんとかしろと云われた。
一世帯は、「建設の間まで色々相談乗ってくださいな、毎回ご飯一緒に食べましょう」
のセリフで簡単に転落。接待と考えても食費数万円で済んだ。
もう一世帯は五十代の偏屈な夫婦で、工場の建設=お金を集る機会と捉えているよう
でなかなか説得できなかった。(今後旦那の方はSと書きます)
ただ、マルチ商法系の商品として、水道管の上に置いておくだけで水が綺麗に美味しくなる
強力磁石というどうみても詐欺な商品を取り扱っている事が判明し、それを交渉ネタ
に使い協力を取り付けた。
当時の会話はICレコーダーで記録しており、ごく一部を抜粋するとこんな感じ
「工場が動きだしたら、ぜひその磁石を使わせてください。まあ今のままだと建設自体が
困難ですので。もしSさんにご協力頂ければ、建設もスムーズに出来るかと…」
「わかった。俺に任せろ。集落のみんな、俺が云えば納得するから。」
これで全員の同意が得られ、工場が建設出来た。
そして、商用に正式稼働する前日、突然Sが工場敷地に入ってきた。
白いTシャツ、黒いズボン、麦わら帽子…そして手には頭の部分が握りこぶしより大きなハンマー
を持っていた。
当時、工場敷地内には俺と明日から来る予定の若い子(面接中)、事務の女の子の三人。
突然50歳ぐらいの背は低いが固太りのおっさんがハンマー持って工場内に入ってきたら
怖がるのは仕方ない。事務の女の子は顔を青くしてぶるぶる震えている。面接中の子も凍り付いている。
とりあえず二人には事務所の奥に避難するように指示してSさんがいる工場敷地内、事務所前に出ていった
173 :おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/:2016/07/29(金) 11:34:28.90 ID:v1wzLTc2.net[2/3]ICレコーダーのスイッチをオンにしてYシャツの胸ポケットに入れ、Sに尋ねた。
これも一部書き起こしてみるとこんな感じ。
「えっと、どのような御用ですか?」
「どうもこうもあるか、ぼけぇ。お前は俺を舐め腐っているのか?ごらぁ。」
「???」
「お前らどう思っているか知らんけど、ワシらが市役所に言い付けたらお前らの工場はいつでもストップ
するの分かっているのか?馬鹿にするのも大概に知ろよ。おい、聞いてんのか?」
口調は激怒、手にはハンマー…だけどそういいながらもSの目はあくまでも冷静なのが不思議だ。
とりあえず脅して交渉を有利に進める手段だろうと思ったが、その時点ではSの目的が不明。
こちらから何も言えないのでとりあえず好き放題喋らせる。
数分間Sの主張を聞いたが、とにかく俺を舐めているのか、工場止めるぞの繰り返しで意味不明。
ふと事務所の奥を見ると、事務の女の子がSの取り扱っている商品のパンフレットを手にしていた。
そこで鈍い俺はやっと状況を理解。Sは工場が動いたら購入するという約束をぶっちすると勘違い
して乗り込んできた訳だ。俺は最初から「備品として購入する」予定で予算計上していたので、
全然気が付いていなかった。元々、「お蔭で工場が動きました。つきましてはぜひ購入させて頂きたく」
なんて感じで行く予定だった。
174 :おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/:2016/07/29(金) 11:34:52.81 ID:v1wzLTc2.net[3/3]で、ここからICレコーダーから書き出し
「えっと、少しいいですか?」
「なんじゃ?少しは分かったのか、おい。」
「明日からここが動きますので、明日、お邪魔して例のものを買わせて頂こうと思っていたのですが、
今日は結局別の要件で来られたのですか?」
「え?えええええ?・・・・・・・・・・・おい、ちょっと待ってろよ。すぐ来るからな。」
「はい、お待ちしております。」
「ああ、すぐに来るから。そこにいろよ。分かっているよな?」
元々作って激怒を演じていたかのようなSの表情が、えええええの叫びと共に酢を飲んだみたいに
なったのは見ていて面白かった。
数分後、Sは奥さんを連れてきた。Sは満面の笑顔で、両手に持っていたハンマーは無かった。
Sの奥さんの手には、磁石の購入用紙。単なる磁石、マルチ価格26万円也。
事務所内に二人とも入って頂いてすぐに購入の手続きをし、本社に連絡して即入金手続きして貰う。
「いや、お騒がせしました。商品は数日以内にお持ちいたしますから。」
「はい、お待ちしております。」
両方笑顔で分かれたが、精神的には結構疲れた。面接中の子は、その場で就業を辞退された。
まあハンマーみた瞬間は修羅場になるかと思ったが、大した事なく終わって良かった。
続きます…