2024/05/26
366 :名無しさん@HOME:2012/04/10(火) 23:13:26.95 0
そして十数年が過ぎた。
近距離別居とはいえ、仕事場が一緒だからほとんど同居と同じで、
「嫁のくせに家業を乗っ取りやがって!」とウトメに罵られながらも
「お前は正しいよ。お前が嫁に来てくれたからうちはつぶれずにすんだ」という
旦那の言葉を信じて、ずっとがんばってきた。
忙しすぎて子供はできなかったというか作れなかったけど、家事もして、仕事もして…いつの間にか
家族の中で働いているのは私一人になっていた。
アナログなウトメはDTP化の波に乗り損ねて、若いスタッフに仕事をまかせたまま
拗ねて働くのをやめてしまい、(正直、これはうるさい存在がいなくなってくれて嬉しかったが)
旦那はイラストレータやフォトショップを覚える覚えると言いつつ、結局覚えなかった。
専門用語がわからないから結局営業も行かなくなり、従業員と私に丸投げ。
「俺はお前みたいに出来がよくなくて…。ゴメンな。お前一人に苦労させて…」
人には向き不向きがあるし、旦那のきっと出来ない自分に苦しんでいるんだ…と思い、
一層がんばる私はエネミー一直線だった。
367 :名無しさん@HOME:2012/04/10(火) 23:16:23.58 0
私がこの印刷所を背負っているという自負もあったから、一人でもがんばってきたんだけど
この不況で仕事が減ってきてほとんど働いていないのに給料を取っているウトメや旦那に
従業員の給料のために取り分を減らして欲しいとお願いしたら、
「全部お前の言うとおりにしてやったんだから、最後までお前が責任を取れ!」と
ウトメだけじゃなく味方だったはずの旦那に思いっきり罵られた。
あれ?あれ?何かおかしいって思いながら、話し合おうをしたんだけど、
こっちが何を言っても罵られるばかり。
わけがわからないまま事務所で一人で泣いていたら従業員の一人がこっそり教えてくれた。
旦那、浮気してて実は子供も2人いるんだって。
あまりの忙しさに全然気がついてなかったよ。
続きます…