2024/05/26
547: ↓2/7:15/07/10(金) 07:53:02 ID:kqe
数カ月前のこと、テレビの取材が兄の会社に入った。
夕方のニュースの内部障害者特集みたいなもので、今はこういう会社もありますよーって感じで、正味5分くらい。
私達は事前取材に何時間も取られたり、収録は半日だったのに、結構あっけなかったな、って感じ。
ところが、この取材の反響が私達が考えていたよりも凄かった。
お役所や特殊法人みたいなところから話を聞きたいとか、兄には講演依頼まできた。
そして、求職者の応募も一気に増えた。
うちのテレワークのシステムというのは、ネット上にバーチャル・オフィスがあって、
PCに向かっている(作業している)時は「在席」表示されるようになっていて、
進行中の作業を、リアルタイムでホストからチェックできたり、なにかあれば文字チャットでパパッと打ち合わせたり、プロジェクトごとに文字チャット会議やボイスチャットしたりもする。
だから、顔が見えない分、要領がわかる実務経験が必要なのだが…… 困った求職者が増えた。
548: ↓3/7:15/07/10(金) 07:53:59 ID:kqe
その代表格が、隣町のAさん。
隣町といっても、自転車で10分の距離だから、私も兄夫婦も一面識もない。
ある日、突然、我が家の二世帯住宅へやってきた。(しかも兄側の世帯=会社ではなく、うちの方)
インタフォン越しにいきなり「○○町のAだけど、御宅の会社に優秀な人材を紹介したくって」と。
カメラで確認すると、見るからに口喧しそうなオバサンだったので、ドアは開けず
「うちはネットでの求人しかしてないんですよ」と答えると、
兄家の子供と、我が家の子供が遊んでる声が聞こえたらしく、
「あらー! 子供まで預かってくれるのね、これは好都合だわ。まずは開けてよ」
兄に内線で「ちょっと変な人が来た」と伝えると、子供は私宅に置いて、Aさんを兄宅へと案内せよ、と。
私が兄宅へと案内すると、Aさんが一方的に喋る喋る!
「うちにパソコンやネットの『達人』がいる。御宅の会社で絶対に必要な優秀な人材」
「その人は、御宅と同じ仕事をやろうと前々から考えていた。だから、経営陣として迎えるべき」
「その人の奥さんには子供がいるから、こちらで預かってくれるなら、二人も貴重な人材が手に入るわよ」
「パソコン教えてくれるなら、私も働いてあげるわ」
続きます…